まずは保養地として知られるハロゲイトに滞在。当然、日本人にも大人気のアフタヌーンティーで有名なBettys Tea Room へ <https://www.bettys.co.uk/cafe-tea-rooms/our-locations/bettys-harrogate> 。1919年にスイス人男性による創業以来、1世紀経った今では、スイスの食文化とイギリスの食文化が優雅に融合しています。チーズ好きの方には、アフタヌーンティーよりも、むしろ、朝食や、ブランチまたはランチがおすすめ。イギリス産ジャガイモを使った、スイス伝統料理のロスティーは絶品です。朝食でも、3段トレーのプレゼンテーションが楽しめます。おもてなしサービスも素晴らしく、一度席につけば、観光カフェであるということは全く感じないのですが、地元の人々にも愛されているカフェでもあるので、朝10時半にもなると入り口は長蛇の列。朝一で入って、ゆったり朝食が断然お勧め!



写真左:インペリアルブレックファースト
写真右下:ロスティーをベースにしたエッグズベネディクト風なもの。スモークサーモンも、卵の火の通り具合も完璧です。チーズ大好きな方は、ぜひぜひ、ラクレットロスティ!
かつて温泉保養地でもあったハロゲイトの街をお散歩していると、この街の豊かさを肌で感じます。街の中心広場に美しく造られているフラワーベッドなどもガーデニングがお好きな方は一見の価値有り!そんなハロゲイトを後にして、いよいよヨークシャーデイルズへ。広大な原野、荒野、田園風景。なんとも一言では表現し難い、ダイナミックな景色が永遠と広がります。そして様々な種類の牛さんたち・・・さすが、イギリス伝統チーズ産地。フランス、イタリア、スイスのチーズ生産地とはまた違った独特のイギリスらしい雰囲気の景色が広がります。昔、昔、フランスから海峡を越えて、この地にやってきた修道士さん達がフランススタイルのチーズをヨークシャーで作ってみたくなった気持ちが何となく分かるような・・・この辺りは、また別の記事で詳しく・・・実は長いお話になるので。
ヨークシャーデイルズまできたら、チーズ好きな方には絶対に訪れてほしいチーズ専門店、The Courtyard Dairy。この土地ならではの、クラシックなイギリスチーズを取り扱っています。ロンドン(イギリス南部)では絶対購入できない、地元のスーパーアルチザン農家製チーズを揃えています。厳選されたレアでとっても美味しい、イギリスらしいチーズが並んでいます。そして、現在、敷地内にはナチュラルラインをメインにした、素敵なワインショップも!!パンデミックの影響で、The Courtyard Dairy のカフェはしばらくワインショップに変身だとのこと。このワインショップ、イギリスでは珍しく、イタリアワインセレクションが素晴らしかったです。お店の人と色々と話し込んでしまったため、今回はすっかり写真を取り損なってしまいましたが、ワインにご興味がある方はこちら→ https://www.buonvino.co.uk
The Courtyard Dairy 同様、かなりこだわりのあるワイン屋さんです。
そしてこの可愛らしいマスコットの牛ちゃんの前に、ワインショプ、Buon Vinoさんがあるのです。
次なる目的地は、ちょっと修学旅行風に、Hawes という町にある、ウェンズリーデイルチーズ、ビジターセンター。軽い気持ちでふらりと立ち寄ってみるつもりだったのですが・・・北部のチーズ生産地の方々のチーズに対するプライドに驚きでした。とにかく、子供への教育設備が素晴らしい!アンティーク好きな方も楽しめるチーズビジターセンター。
ビジターセンターには、昔のチーズ作り工房を再現させているお部屋や、伝統的なチーズ作りに使われる器具を展示し、解説しているお部屋もあります。この辺りはまた、次の記事へ続く・・・です。トップの画像にあるWhat is PGI? などは、Academy of Cheese のクラスでも詳しく解説している内容です。子どもたちにも分かりやすい英語で解説するとこうなるんですね。写真右上。ショップに入ると、向かって右側にさまざまな種類のヨークシャーウェンズリーデイルチーズがズラリ。そして左手には、チーズと一緒にいただくためのフルーツケーキや、ヨークシャーチャツネがずらり。これまた種類も色々なのです。
ヨークシャーデイルズを満喫したら、さらに西へ・・・これまた美しいAONB(特別自然景観指定地域)にも指定されている、フォーレストオブボウランドを抜け、目指すはビーコンフェル(きっと・・・日本でチーズを勉強した方なら聞き覚えのある言葉!??)!景色は本当に美しいの一言。フォーレストウォーキングはまさに心の洗濯。11歳の少年の鋭い一言・・・「なんか、日本の田舎に似ている・・・」確かに・・・言われてみれば、森の中にいると、杉っぽい木が多く、何だか日本を彷彿とさせる雰囲気でもあるのです。
そして、最後に訪ねた場所はカーカムズランカシャーさん。昨年11月、イギリスロックダウン中の特別オンラインテイスティングイベントでカーカムズランカシャーを特集した際、色々と大変なお話もしました。今回、訪れてお話を伺った時は、皆様、晴れ晴れとしたお顔でした。パンデミックで一般の人たちの食習慣がいい方向へ変化。レストランやパブに出かける代わりに、おうちでちょっと良いチーズを囁やかな贅沢として楽しむようになった人たちが増えたおかげで、今は販売も非常に安定しているとのこと。みなさんご周知に通り、カーカムズランカシャーはロンドンの専門店ならば大抵は取り扱っているチーズです。しかし、やはり・・・この自分たちのファームショップ、さらには地元でだけ販売しているご当地限定バージョンってあるんですよ!
そして最後に、おまけ・・・
イギリスにもあるんですね・・・ご当地ものポテチ・・・これにはびっくりでした(笑)。美味しかったですよ。ランカシャーに行ったら、探してみてくださいね。
チーズ目線のイギリス旅行記、最後までお読みいただき、ありがとうございました。Academy of Cheese Level 1 オンラインコースでは、こんな雑談、余談、たくさんです。現在、9月コース受講お申し込み、受付中です。詳しくはこちら。
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