Cheese and British Seasonal Food

ナショナルロックダウンから一年

ナショナルロックダウンに入って、早くも丸一年。あっという間だったような、長かったような・・・そして、まだロックダウン中だというこの厳しい現実。この一年がどんな一年だったのか?人それぞれ、置かれた状況によって受け止め方も違うけれど、イギリスで生活している人たちであれば、共通しているのはとにかく「食」について考えることが多かったということではないでしょうか?おうち生活で手っ取り早く楽しみを見つけることができる「食」ですが、危機感を一番に感じるのも「食」。ちょうど一年前の今頃、スーパーの棚が全て空っぽになり、小麦粉やパスタ類が全く買えなくなりました。その傍らでミルクや生ビールが廃棄され、アルチザンチーズメーカーさんの多くが大量の余剰チーズを在庫に抱え、かのセレブシェフが救済に乗り出しました。この想定外だった一年の間、イギリスは、EU離脱という爆弾ともいえるオマケつき。海外生活、イギリス生活を送りつつ、「食」に関わることを生業とする一人の日本人がこの想定外の一年で、どう変わり、何を学んだか・・・振り返ってみます。

Broad Beans and Ewes Milk Cheese – 空豆と羊乳チーズ

日本では春、イギリスでは初夏(6月下旬〜7月上旬)に旬を迎える、おいしいお野菜、そら豆(英語ではBroad Beans)。イギリスでもそら豆がたくさん生産されているということは、まだまだ知られざる「おいしいイギリス」的事実。日本(アジア)のお野菜と思っていらっしゃる方々もいらっしゃるくらいに、日本人大好きなお野菜。実は、イギリスの地方には、そら豆畑がたくさん(笑)。かつては、子連れでそら豆狩りに出かけていました。そして、そら豆畑へ行くと、必ずお見かけするのが、イタリア人グループ。そうそう、イタリアのお方もそら豆が大好き。そして、この方たちは生で召し上がられる!!畑で採ったそら豆をその場でサヤから出して、パクリとお口へ!初めて見た時はびっくり。真似してみましたが、「??????」となった良き思い出もあります。そう、イタリアのそら豆は小振りで生で食べても美味しいらしいのです。そして、イタリアでのそら豆にペコリーノチーズ(イタリアの羊乳チーズ)を削りかけて食すというのは、すでに日本ではよく知られたチーズ豆知識。実は、イギリスにも羊乳チーズはたくさん(詳細はこちら)。というわけで、イギリスチーズとイギリス産そら豆で、イタリア風にチーズをシンプルに楽しむアイディアのご紹介。ビールやキリッとした冷えた白ワインのおともに(次ページ)どうぞ!

Dorstone and Gooseberry Elederflower Jam – 山羊乳チーズとグーズベリージャム

先日の国境を越えたオンライン Zoom イギリスチーズ会(詳細はこちら)でご紹介した、イギリス山羊乳チーズ (Dorstone)とグーズベリーエルダーフラワージャム(上の写真)。このペアリングは、昨年の秋、イギリスのチーズ専門店のスタッフの方に教えていただいたもの。グーズベリー特有の酸味とジャムの甘味。さらにはエルダーフラワーからくるハーブのニュアンスは、酸味とフレッシュ感があり、ミルク感もある山羊のチーズとともにお口の中でバランスよく溶け合い、幸せな美味しさを生み出してくれます。グーズベリー(西洋スグリ)とエルダーフラワーといえば、イギリス初夏の風物詩。山羊乳チーズシーズンがピークを迎えるタイミングで、イギリスではマーケットにグーズベリーが並び、あちらこちらでエルダーフラワーが咲き乱れています。この季節、エルダーフラワーをたっぷり使ったシロップ(コーディアル)を作り、それを使ってグーズベリーコンポートやグーズベリーエルダーフラワージャムを作るのは、昔ながらの習慣。山羊乳チーズとグーズベリーとエルダーフラワー。まさにイギリスの初夏の美味しさ。先日のチーズ会の際のお約束通り、詳細を簡単にご紹介。