Bordeaux after Lockdown – ロックダウン後のフランスボルドー:コロナと共に生きる

夏休み最初の土曜日・・・ロンドンスタンステッド空港はガラガラ。駐車場もだだっ広い空き地のようでした。逆を言えば、チェックイン、荷物のドロップオフ、出国手続き、などは信じられないくらいスムーズに進みます。空港のお店、カフェ等は半分くらいがオープンしていました。ただし、店内飲食はまだできず・・・テイクアウトのみ。飛行中はマスクは義務。ただし、フライト中の飲食は可能。その時だけマスクは外してもオッケー。フライト中はマスク着用は厳しかったです!搭乗率は60%程。当然、フライト中はソーシャルディスタンシングは無し。

ロックダウンが長期化し、すでに4ヶ月という長い期間を家だけで過ごした子どもたち。さすがにメンタルな面が心配でした。突然、社会に触れただけでなく、飛行機に乗ることができ、一気に元気になりました。きっと、無意識のうちに、まだ世界は動いている、元に戻りつつあるんだって実感できたのかもしれません。

お決まり、世界遺産のサンテミリオン。昨年、この美しさにあまりにも感動してしまい、有無を言わさず、リピート。昨年は、アメリカ人観光客で大混雑。車を停める場所を探すのも一苦労でした。今年は、本当に人が少なく、駐車もスムーズ。お店もスカスカ。ワインショップも悲しいくらいに人が少なく・・・ワインバーなどは屋外に面したテラス風な場所でのみ飲食可能。コロナの爪痕は痛々しいですが、やはりこの景色を見ると、心は中世あたりへトリップ。

ファミリーでワインのお勉強。小学生男子も意外と興味津々。歴史のある家族経営のシャトーを訪問。世代なりの特徴を出したいという思いをこのアンフォラから感じました。伝統がありながらも、オレンジワイン、ロゼ、スパークリングなど、この地域では珍しいスタイルも手がける、モダンな一面ももつ現在のシャトーオーナー。ボルドーの歴史、ジロンド川の右岸と左岸の文化的な違いなどなど、沢山のお話をお聞きすることができ、勉強になりました。実は、コスパが抜群によいこともあり、これまで、このシャトーからは直接個人輸入していたのですが(12本で送料30ユーロ!!もちろん、関税、輸入税ゼロ)、それが気軽にできるのも今年末まで・・・イギリスよ、なぜEUを離脱するの!?と、これまたイギリスの今年末の寂しい現実を感じてしまった瞬間です。1974年ビンテージをプレゼントしていただき、現在のシャトーオーナーご夫妻と一緒にいただきました。オーナーご夫妻もちょっとびっくり、予想以上に良い状態。私と同じ年齢のワイン。ワインという農産物の底力、魅力、恐れ入りました!同じように年齢を美しく重ねていきたいものです。

ボルドー原産と言われる、カベルネ ソーヴィニヨンが色づき始めていました(ジロンド川左岸)。
そして、その葡萄畑の奥に小さく見える建物は、かのムートン ロートシルド。これくらい距離を置いてシャトーを眺めるだけで充分かも(苦笑)。

同じく、ボルドー原産とされる、メルロー(主にジロンド川右岸)も色づき始めていました。
なんとなく平たい左岸に比べると、起伏のある丘陵地。ずーっとこのように、永遠と葡萄畑が続きます。この景色は数百年前からさほど変わっていないかと思うと、深く感動・・・

永遠に続く、葡萄畑沿いをドライブし、涼しい時間帯は葡萄畑内をお散歩。途中小さな街に立ち寄ったり・・・北西へ車を走らせれば、綺麗な砂浜のビーチもあり、大西洋での海水浴も楽しむことができます。ビーチもいつもよりも遥かに人が少ないそうです。ちなみに、屋内では皆さん当然のようにマスク!お店の入り口にもアルコール消毒剤常備してあります。屋外のマルシェもマスク着用当然。フランスは随分とマスク着用が浸透しているようです。可愛いらしいデザインの布マスクをどこででも購入できます。

大量生産スタイルチーズを眺めるなら、チェーンスーパー、カルフール (Carrefour) がお勧め。地元チーズがないだけに、チーズセレクションは全国区。AOPチーズ、とりあえず全部揃いそうな雰囲気でした。工場製カマンベールの多さも凄い!と言いたいところですが、きっと、カマンベールに関しては東京の輸入食材スーパーの方が数は多いかも!お値段のことはさておき・・・ちょうど、イギリスのスーパーのブロックチェダーがカマンベールに代った感じです。

子連れ、かつコロナも気になり、滞在の半分くらいは、スーパーで美味しい食材を調達し、ピクニック。半分ほどはレストランやビストロへ・・・鴨料理しかもタタキなど、半生系のお料理も多く、日本食が恋しい身には嬉しい限り。メニューも、フランス語でもなぜかそのままTataki de Canard 。分かりやすい。鴨肉とロックフォールのペアリング、個人的には???でしたが、タタキは美味しかった!!半生お魚料理系も多く、日本人にはこれまた嬉しいです。お魚のタルタル (Tartare de poisson)などは、もはや「なめろう」に見えてきます。お決まり、カフェグルマンは見た目に楽しく、子ども大喜び。ボルドー特産のカヌレは必ず入っています。ところで・・・カヌレはワイン生産の副産物。チーズ生産地は豚のお肉も特産物になる傾向にあるのと似ている感じです。でも、カヌレよりも今回、一番、ハマったのは、アプリコットのシェーブル(山羊乳チーズ)詰め。フランス南部のアプリコット(干し杏)は本当に美味しい!この季節、旬のフレッシュあんずも素晴らしく美味しかったです!夏は、ピーチ、プラム系がとても豊富!豊富なフルーツは心を満たしてくれます。

さて、イギリスに戻り、数日が過ぎました・・・マスク着用率、イギリスはまだ低いですね(涙)。これも国民性ということで・・・今回、レストランなど飲食業のフランスとイギリスの大きな違いに気づきました!そう、フランスはお天気が安定しているから(そして喫煙率も高いから???)テラス文化。カフェ、レストラン、ビストロなどはほぼ、お外のテラス席。この辺りも、もしかしたら、イギリスとの感染者数、感染率の違いに表れているのかもしれませんね。